今日は、米国在住歴15年の筆者が、アメリカで流行る副業系オンライン詐欺を一挙公開します!真面目な日本人ほど騙されやすいので、最後まで見てくださいね。
これまで当ブログでは、アメリカ在住者向けに副業やお金にまつわる情報を発信してきました。
副業はおすすめではあるのですが、一方でそんな真面目で金融リテラシーの高い方を狙った、巧妙な詐欺が多く潜んでいるのも事実です。
今日は在米歴がムダに長い筆者が、これまで見てきたもしくは実際に体験してきた米国在住者が気を付けたい副業系オンライン詐欺をご紹介します。
この記事を読むことで、以下のことが学べます。
- アメリカで副業を探している方が陥りやすい詐欺について
- オンライン詐欺の種類と特徴
- 詐欺の回避方法やアイディア
正直、読者の方を不安にさせる内容は避けたかったのですが、私個人の体験や身近な被害を目の当たりにし、少しでも被害者を減らすために書くことにしました。
真面目な方ほど騙されやすいですので、日本人の皆さんは必見です!
アメリカのオンライン詐欺について
近年ソーシャルメディアの発達により、米国のオンライン詐欺は年々増えています。
米国連邦取引委員会 (Federal Trade Commission)の記事によると、2021年は2020年の70%多い、58億ドルが詐欺によって失われたとあります。
詐欺には様々な種類があり、私たち個人向けの詐欺もあれば、ビジネス向けの大規模なものまで幅広く存在しています。
個人向けオンライン詐欺の種類
最初に、個人がターゲットになりやすいオンライン詐欺の種類から解説します。
数多くありますが、以下の5つが個人向けでよくある詐欺で有名です。
- ① 在宅ワーク系詐欺
- ➁ 投資系詐欺
- ③ 政府資金援助系詐欺
- ④ ソーシャルメディア系詐欺
- ➄ ロマンス詐欺
①は本記事のトピックでもあるので、次章で詳しくご紹介します。
簡単に言うと、仕事を募集するふりをして、応募者を騙すものです。
➁は、なにかの新事業に出資してくれる投資家を募り、お金を巻き上げるタイプの詐欺です。
専門用語では、ポンジ・スキームと言います。
最初に数千ドル~数万ドルを出資すれば、永遠に毎月利子や配当金がもらえるよ、というもの。
しかし実際は事業やプロジェクトなど存在せず、次第に毎月の支払が滞り、音信不通になることが多いです。
最近ではビットコインマイニングのポンジスキームも流行りましたね。
そもそも本当に有望な投資案件は、一般人には回ってきません。
③は政府の役員のふりをして、個人情報や手数料を巻き上げる詐欺です。
米国ではパンデミック後、政府役員のふりをした詐欺師に多くの失業者が騙されました。
電話やEメールで個人情報を聞き出したり、資金援助の手数料と偽りお金を要求したり、とても悪質な事件だったように思います。
政府役員は電話上で支払いさせたり、SSNなどの個人情報を聞くことはありません!
④のソーシャルメディア系詐欺は、金持ちや有名人のSNSアカウントのふりをして、フォロワーを騙すものです。
年収数億ドルと偽る偽金持ちや、著名人のなりすましアカウントを作り、偽商材やプロジェクトへの投資、投げ銭などをしてもらい、お金儲けする手口が多いですね。
最後は、デーティングアプリなどを使う方は注意したい、恋人のふりをして相手を騙すもの。
オンラインで出会った人を信じ込ませ、お金を貢がせるなどの詐欺です。
詐欺師の3つの目的
では、お金さえ渡さなければ大丈夫ですよね?
それが、そうとも限らないんです。。
近年では詐欺に引っかかることで、もっと重要なものを失う可能性があります。
一昔前までは、何らかの形で詐欺師に現金を渡すことで、結果的に返金されずお金を失う、というパターンが多かったように思います。
もちろん現在でもそのパターンは存在していますが、近年詐欺師はお金を目的としない場合もあるんです。
詐欺師が私たちを利用する目的には、大きく3つあります。
詐欺師の3つの目的
🌟 お金を騙し取る目的
🌟 個人情報を盗る目的
🌟 クレジットを利用する目的
1つ目は誰もが知っている、お金を騙し取る目的ですね。
大切なお金を盗まれることも腹立だしいですが、実はより深刻なものが2つ目以降になります。
2つ目は、私たちの名前や社会保障番号、住所、銀行口座などの重要な個人情報を盗る目的です。
詐欺にはいくつかの規模レベルに分けられます。
- 一個人レベルの詐欺
- 複数犯・グループレベルの詐欺
- テロリストレベルの詐欺
一個人レベルのものは、お金を騙し取られるタイプばかりで、金額も比較的小さいことが多いです。
しかし詐欺師が組織化していたり、一詐欺師が他の個人やグループと繋がりがある場合、事態はより複雑化・深刻化しやすいです。
彼らは盗んだ私たちの個人情報を、彼らの仮面IDとして使ったり、最悪犯罪の中心人物として利用したりもします。
犯罪組織が国に対抗するテロ組織であった場合、
自分も被害者だったとしても、テロ加担者として裁かれてしまいます。。
最悪のケースでは、被害者の身でも裁かれる可能性もあるとFBIが注意喚起しています。
そして3つ目は、私たちのクレジット(信用)を利用する目的。
これは、彼らの犯罪に無関係な私たちのクレジットを使い、犯罪のための銀行口座やクレジットカードを作るために利用するものです。
銀行口座やクレジットカードは、本人でなければ開設できませんよね?
仰る通りです。
そこで詐欺師は金銭的なリワードを与え、やってくれる人を利用するのです。
実はクレジットを利用する目的の場合、詐欺師自身が行っているわけではないのですね。
私たちをどうにか信じ込ませ、私たち自身に口座開設やクレジットカードを作らせるのです。
これでは銀行などの金融機関側も、詐欺だと気づくはずがありません。
個人情報・クレジット悪用の怖さ
クレジットを利用されるだけなら、被害はさほどありませんよね?
その考えは危険かもしれません!
クレジットを悪用されることで、長期に渡り被害を被る可能性があるのです。
詐欺師は私たちをコマとして考えていないので、私たちの人生など知ったことではありません。
詐欺師の中には、私たちの個人情報を第三者に売り裁き、その第三者が悪用するなども考えられます。
ですので、一見詐欺が終わったかと思えば、数か月、数年後になって別なところで悪影響が出てくる可能性もあるのです。
例えば、私たちの個人情報で犯罪に使った銀行口座を開けた場合、私たちのクレジットスコアや評価が低下します。
さらに金融機関は私たちのクレジットヒストリーにアクセスできますから、一度でもブラックリストに載った場合、生涯に渡りローンや口座開設ができなくなる可能性もあるのです。
そして米国の市民でなければ、現在保有中の滞在ビザにも悪影響が出ることも考えられます。
個人情報・クレジットを悪用されるデメリット
🌟 今後一切ほかの銀行で口座開設ができなくなる可能性がある
🌟 今後一切モーゲージなどのローンが組めなくなる可能性がある
🌟 今後一切クレジットカードを開けられなくなる可能性がある
🌟 国際的な犯罪に使われた場合、移民局にも通告がいく可能性がある
詐欺だったと証明できれば問題ないのではないですか?
仰る通りです。
しかし証明ができるまでに長期間かかりますし、そのための弁護士費用などが掛かることもあります。
詐欺のターゲットになりやすい人
正直、実感がわきません。
実際に騙される人なんているのでしょうか?
そう思いますよね。
ですが意外にも、働き盛りの社会人でも騙されることが多いのです。
今回この記事を書くにあたり、様々なニュースや体験談を拝見しました。
調べる前の私の偏見では、きっと詐欺に遭うのはスマホを手にしたばかりのティーンや、ネットに疎いご年配世代ばかりだろうと思っていたんですね。
しかしこちらのStatistaの2020年のデータをご覧ください。
意外にも30~39歳の働き盛り世代でも数多く詐欺に遭っていることが分かります。
これは私自身調べてみての意見ですが、詐欺に遭いやすい人は真面目な方や、他人を信じやすい優しい方、義理人情に厚い方が多い印象でした。
職種は、お金に困っている学生やシングルペアレンツはもちろん、アスリート・アーティスト系、高学歴キャリア志向の仕事経験豊富な方まで多様です。
教養がある方でも詐欺に遭うのですか?
そうなのです。
これまで周りの人間関係に恵まれていた方ほど、詐欺に遭いやすいです。
次章では詳しく詐欺内容を公開します。
米国で知られる副業系オンライン詐欺トップ3
今回は副業を探している方が特に注意したい、3つのオンライン詐欺をご紹介します♪
今回は主に以下の項目に沿って説明します。
- 詐欺の詳細の項目
- 🌟 注意したい副業
🌟 詐欺師と接触しやすい場所
🌟 詐欺師が成り済ましやすい職業
🌟 詐欺師の目的
🌟 危険なキーワードや条件
詐欺の詳細だけでなく、どんな副業を探している人がターゲットにされやすいか、詐欺師が目的としていること。
そして、よく使われる企業名や金融機関などの危険キーワードや、詐欺師が提示してくる条件なども解説していきます。
①パッケージシッピング詐欺
パッケージシッピング詐欺は、詐欺師が盗んだ盗難品の海外発送の仲介役をさせられるものです。
本業がありながらも、空き時間でできる副業を探している方が注意したい詐欺です。
利用されるサイトは、InstagramやTwitterなどのSNSをはじめ、IndeedやGlassdoorのような求人サイトでも起こります。
Indeedは、まともな企業でないと仕事の掲載ができないと思います。
Indeedに確認しましたが、料金さえ払えば誰でも利用できるそうです。。
IndeedやGlassdoorは自分の経歴が全て公開されており、個別にメッセージができる仕組みです。
自ら案件に応募する場合もあれば、”素晴らしい経歴をみて連絡しました” と高待遇で特別感を出しながらオファーして来る場合もあります。
意外に、自分の経歴に自信がある方で、新しいことをチャレンジしたい方などが引っ掛かりやすいようです。
ファーストコンタクトは、サイト上のメッセンジャー機能よりも、履歴書内に書かれたEメールやテキストなどで連絡がくることが多いです。
この手の詐欺は、実在する会社を使ったり、あらかじめ詐欺会社のウェブサイトや電話番号なども準備していたりします。
中には、実在する企業と同じような社員契約書や、Taxフォームまで用意しているので、ここで個人情報を渡してしまうのですね。
パッケージシッピング詐欺の詐欺師が成りすましやすい職業や案件が以下の通り:
- 有名な物流企業のインスペクターやそのパーソナルアシスタント
- 金持ち実業家の途上国でのスタートアップ企業の新メンバー
- NPO、NGO団体への有償ボランティア・社員のパーソナルアシスタント
よくある成りすましが、USPSやFedExなどの物流企業での社員と名乗り、インスペクターを募集しているとか、自分の仕事を手伝ってほしいと求職者に接触するパターンです。
他には金持ちを装い、東南アジアやアフリカ諸国でのスタートアップ企業の新規メンバー。
そして戦争や貧困で困っている人を助けるNGO団体のボランティアなど様々です。
シッピング詐欺の目的は、詐欺師が手に入れた盗難品を海外に送り売るため、盗難品の海外発送の隠れ蓑として、私たちの名前と住所を利用することです。
図解化するとこのような感じです。
シッピング詐欺を匂わせる危険キーワードや条件としては、以下のものが挙げられます。
- パッケージシッピング詐欺の危険キーワードや条件
- 仕事案内:パーソナルアシスタント、スタートアップ企業の新メンバー
職種:USPS、FedEx、UPSなどのインスペクター、実業家、NPO・NGOのメンバー
国名:ベトナム、中国、ナイジェリア
発送方法:特定の発送所を指定することも
パッケージシッピング詐欺では、特定の発送所や時間帯を指定してくる場合もあります。
おそらくですが、そこを利用することで詐欺師が好都合な理由があるのでしょう。
こちらの方の体験談が大変参考になります。
➁偽造チェック詐欺
偽造チェック詐欺は、在宅ワークだけでなく、個人売買でも多発しているメジャーな詐欺です。
何かの商品や仕事した分の支払いとして、偽モノのペイチェックを送りつける詐欺です。
何らかの理由でチェックで渡される金額が多く、差額を送金すると、チェックが偽物と発覚してお金だけ失う、というものです。
よくCraigslistの個人売買やルームシェア、仕事探し欄で多く見かけます。
しかし最近では、単発の仕事としてSNSやIndeedでも、”不在の間にチェックを受け取り、私に送金してほしい” という案件も見かけます。
または、チェックを送るから遠方に住む年配家族のために送金してくれなど、どうにかしてチェックを受け取らせ送金してもらおうと、言葉巧みに嘘をつきます。
もちろん、すべての案件の真偽を確かめたわけではありませんが、チェック系の仕事は十中八九詐欺と思って間違いないです。
偽造チェック詐欺は、多くが個人レベルの詐欺で、現金を盗むことが目的です。
送金方法はWestern UnionやZellaなどが使われます。
- 偽造チェック詐欺の危険キーワードや条件
- 仕事案内:出張中の個人の手伝い、遠方に住む年配の家族の手助け
多発場所:Craigslistなどの個人売買、家探し、SNSやIndeedなど
国名:ナイジェリア、イギリスなど海外が多い
送金方法:Western Union、Zella、CashAppなどのオンライン送金
今思えば笑える体験談
でも、さすがにこんな詐欺にひっかかる人は少ないのでは?
…私あります。。
実は私がアメリカ来てすぐの年、偽造チェック詐欺に引っかかったことがあるんです。
当時Craigslistで使用済の教科書を売っていた時、イギリス在住の方から、価格より多めに出すから早く売ってくれ、というメールが来たんですね。
普通この時点でおかしいって気づくでしょ。
うるさいわね。まだ穢れなき頃の話よ♪(ウソです)
当時何も知らず、早く売れてラッキー♪とすら思いながら、送られてきたチェックを持って意気揚々と銀行に行ったんですよ。
当初、商品を送ってからチェックを現金化する予定だったのですが、USPSよりも銀行の方が近かったため、先に銀行に行ったんですね。
そこは行きつけのCitibankでいつも同じ担当者でした。
彼は私が毎回利用していたので、貧乏な日本人留学生ということは知っていたと思います。
そして、こんな貧乏学生がイギリスから数百ドルのチェックをもらうわけがないと思ったのか、どのようにチェックを入手したのか尋ねてきました。
そこで事情を説明すると、ため息をついて 、
“これは偽物だよ。商品は送っちゃだめだよ?”
と、小さな子供に教えるようにアドバイスされたのは今でも懐かしい思い出です。。
とはいえ、あのとき先に銀行に行っていて本当に良かったと思います。
③マネーミュール詐欺
3つ目はマネーミュール詐欺です。
マネーミュール?新種のウイルスとか?
違うわよ。
Muleは本来は動物のラバなんだけど、俗に “運び屋” の意味があるの。
つまり、犯罪で得たお金の運び屋になってもらうために人を騙す詐欺です。
別名、マネーロンダリングとも言います。
マネーミュール詐欺はシッピング詐欺と同じように、空いた時間の副業を探している方をターゲットに、各SNSや求人サイトに頻出します。
ティーンから社会人、ご年配の方まで幅広く被害に遭っています。
詐欺師が成りすましやすい職業も似ていて、実業家のアシスタント業務や、NPO団体の手伝いなどといったものが多いです。
マネーミュール詐欺の場合、盗難金の橋渡しに使える人物を探しているので、私たちのクレジットを使うことを目的とします。
ですので信頼できる人かを判別するために、最初にバックグラウンドチェックをさせられ、その時点でIDを渡してしまうのです。
その後、盗んだお金を入れるための銀行口座を開けさせたり、海外送金や仮想通貨送金ができるアプリをダウンロードさせられます。
普通、仕事用に新規口座を開けろなんて言われませんし、
怪しいと気づくと思います。
資産家のパーソナルアシスタントやベンチャー企業の新メンバーという意識だと、
普通の仕事という概念から外れるのだと思います。
説明だけ聞くと、こんなものに騙される人いるの?という方が大半だと思います。
これは憶測に過ぎませんが、多くの人が騙される理由は、仕事の応募者は、そもそもその人物が自分の雇い主である、という先入観を持っているので信用しやすいためだと思います。
更に、丹念に準備された偽のSNSアカウントなどで資産家・実業家であると見せかけ、一見まともなウェブサイトや連絡先まであれば、信じてしまうかもしれません。
どんな状況で被害者はお金を送ってしまうのですか?
様々な理由を付けて、私たちの銀行口座にまとまった金額を送りつけ、指定された送金先に送らせます。
例えば、新規事業の資本金を管理してほしいと嘘をつき、私たちに新しい銀行口座を開けさせ、詐欺師がそこに犯罪で得たお金を入金します。
そして、他の事業メンバーへの報酬を支払ってほしいとか、ベンダーへの支払いをしてほしいなど、あたかもな理由をつけて、様々な形で私たちに送金させようとします。
送金は、オンライン送金や仮想通貨、ギフトカードなど様々な方法が指示されますが、どれも違法行為です。
そしてその送金分の5%~10%分を、私たちの報酬として分け与えるのです。
マネーミュールは、自分のお金を失うわけではなく、実際にお金が振り込まれ、それでいて報酬までもらえるので、信用しやすい傾向にあります。
マネーミュール詐欺はアメリカだけでなく、イギリスなどのヨーロッパでも多くの被害が出ています。
またマネーミュールは、日本でも事例があるロマンス詐欺にも多い手口で、世界中で社会問題になっています。
こちらの方の体験談はロマンス詐欺によるものですが、参考になると思います。
- マネーミュール詐欺の危険キーワードや条件
- 仕事案内:資産家のパーソナルアシスタント、NPO・NGO団体の手助け
多発場所:Craigslistの仕事探し、SNSやIndeedなど
国名:ナイジェリア、イギリスなど海外が多い
送金方法:Western Union、Zella、CashApp
条件:仕事用の口座開設、採用前にバックグラウンドチェックを行うなど
おまけ:オンラインショッピング詐欺【実体験】
そういえば、ロイママさんも詐欺に引っかかったと聞きました。
はい。。そうなんです。
私の場合はよくある詐欺ではないですが、とても巧妙なものでした。
最後に、筆者自身がオンラインで詐欺に遭った体験談をご紹介します。
他に同じような体験談は見つからなかったので、メジャーな詐欺ではないと思いますが、正直これは本当に気付きませんでしたし、やられた感が大きな巧妙な詐欺でした。
その名もオンラインショッピング詐欺です。
私はEbayで被害に遭いましたが、AmazonやEtsyなどでもあり得ると思います。
これは副業を探している人ではなく、既にせどりや転売をしている方は本当に気を付けてくださいね!
昨年末にとあるブランドの小物を買ったときのことです。
正規店で購入すると高いので、Ebayで新品か綺麗な中古品を売っている方を探していました。
いくつか出ていたのですが、載せている一番写真が多く、発送元もうちから近く、新品ということもあり、その方(詐欺師)から購入したんですね。
商品は数日後に届き、商品は破損もなく問題なし。出品者からも何もなく、取引は無事に終えたように思えました。
しかし半年ほど過ぎたころ、そのブランドの会社から、支払いの滞りによる最終勧告通知が届きました。
内容には、昨年末に商品を購入した詳細や、これ以上支払いが遅れた場合、コレクション(借金の取り立て)に通告する、との脅し文句まで。。
私は目が点になり、何かの間違いでは?と思ったんですね。
というのも、この時点での私の認識は以下の状態だったからです。
- それまで一度もこのブランド会社から連絡が来たことがなかった
- 手紙に記載されている購入日が、自分がEbayで購入した日に近いが自分には無関係
- なぜなら自分はEbayを通じて購入したのであり、その会社からではない
そこで、ボイスレコーディングをしながらブランド会社に電話をしてみることに。
すると、彼らの言い分は以下の通りでした。
- ブランド会社側の主張
- ● 購入者は別人だが、発送先が私の住所になっている
● 入力されたクレジットカードが使えなかった
● 商品を受け取った私がお金を払うべきだ
そこで少しずつ状況が読めてきました。
ここで私はブランド会社の人に、購入者と支払者名が誰になっているか確認し、電話を切りました。
つまり詐欺師は、Ebayで商品を売るとみせかけ、購入者から連絡がきたところで、盗難で手に入れたクレジットカード情報で正規店から商品を購入。
発送先に購入者の情報を入れて、Ebayを通じてお金を奪いアカウントを消去、という手口を使ったのです。
図解化するとこんな感じです。
その後もブランド会社から、支払い催促の連絡が来ましたが、自分は一切関わっていない旨を主張し、Ebayでの購入・支払い記録を提出。
また、購入者名とクレジットカードの下四桁が私のものではないことを伝え、これ以上脅すならボイスレコードを証拠に法的手段を取ると返信すると、その後は連絡がありませんでした。
確かにブランド会社も詐欺に遭った側ですが、購入された時点でクレジットカード情報をきちんと確認せず商品を送った会社側の責任です。
そこで無関係な自分が立て替えることはナンセンス。
オンラインショッピング詐欺を防ぐには、以下のことに注意してください。
オンラインショッピング詐欺に遭わないために
🌟 販売履歴やレビュー数の多い信頼できる出品者から購入する
🌟 出品者に事前にどこから発送されるのかを確認する
🌟 商品情報や出品者情報は詳細をコピーしておく
🌟 万が一問題が起こったら、メールのやり取りは保存し、電話での会話は録音する
詐欺を見分ける4つのポイント
最後に、仕事詐欺を見分ける方法について解説します。
ここでご紹介するものだけに留まりませんが、ぜひ参考にしてください。
①ファーストコンタクトとその後
詐欺案件の仕事は、ファーストコンタクトの様子にも特徴があります。
詐欺師は第三者の機関は通さず、直で連絡を取れる方法を利用する傾向にあります。
おそらくですが、他で監視される可能性があるものを避けるためだと思われます。
例えばIndeedやGlassdoorから応募した案件なのに、最初からEメールやテキストメッセージで連絡が来るのは要注意です。
また、非常にシンプルな短文で連絡がくることも特徴です。
”Are you still interested in this job?”
”Your resume is amazing. Would you be interested in interview with us?”
など、会社名や名乗りもせずに接してくるのは、まずおかしいと疑って良いでしょう。
また、連絡が異常に早いのも特徴です。
また仕事を承認した後の連絡が、作り置きしているような文章が多いです。
特に、日付にズレがあるなどを見つけたら要注意。
そして、文頭の挨拶に “Good day.” と入っていた場合、ナイジェリア系の詐欺でよく使われますので疑ってください。
➁メールアドレスや電話番号
次に確認してほしいのが、仕事投稿主のメールアドレスや連絡先です。
一概には言えませんが、Gメールなどのフリーメールアカウントしかないのは怪しいですよね。
また、住んでいる地域にそぐわないマイナーなエリアコードの電話番号も注意が必要です。
インスタントのプリペイドフォンでは、あまり使われない地域のエリアコードがよく使われる傾向にあるのです。
また、仕事投稿主のコンタクト情報をGoogle検索してみてください。
もし他にも被害者がいた場合、Redditなどで情報がシェアされていることもあります。
③企業のウェブサイト
企業のウェブサイトにも特徴がみられることがあります。
逆に企業ウェブサイトのおかげで、インチキ案件かどうかを判断できるかもしれません。
一見立派な外観でも、以下のことを確認してください。
- 企業のウェブサイトで真偽を確認する方法
- ● 企業名をGoogle検索する
● Wixなど簡単なウェブサイト作成サービスを使っていないか
● メンバーが記載されていたらSNSで調べる
● 掲載されている連絡先が本当に繋がるか
● 繋がった場合、本当にその人物が働いているかどうかを確認
まずGoogleで、ウェブサイトの企業名とScamと入力して検索にかけ、詐欺被害者がいないか確認します。
見つからなければ、そのサイトが簡易サイトかどうかも調べてみましょう。
詐欺会社ではWixなどの簡単なサイト作成サービスを使っている場合が多いです。
サイトのソースコード内に、”Wix.com Website Builder” などの単語があればWix使用であることが分かります。
Ctrl(Macならコマンドキー)とUキーを押すとソースコードが表示されます。
次に見てほしいのが、サイト内にメンバー紹介などのページがあるかどうかです。
CEOやCFOの紹介があった場合、Google検索やLinkedInで実在するか調べてみてください。
本当の企業であれば、そのうち一人は必ず何かしらの情報はあるはずです。
また、連絡先やチャット機能があった場合、実際に連絡できるかも確認してみましょう。
そこで繋がるようなら、自分に連絡してきた担当者が実在するかも確認してください。
たいていの詐欺案件は、この時点で連絡が繋がらないことが多いです。
④投稿主の言語能力
詐欺案件は、海外在住・出身者が主犯であることが多いです。
そこで、仕事の投稿主の言語能力に注目してみてください。
テキストやメール内に、文法やスペルの間違いはありませんか?
よくあるのが、電話で話したときの英語に強い訛りがあることです。
もしあまりにも聞き慣れない強い訛りや、単語を繋げただけのような英語を喋っていたら要注意。
意思疎通が十分にできない場合、その時点で関わらないのが賢明です。
おわりに
勉強になりました。
私も気を付けたいと思います。
詐欺は年々進化しますので、これからも気を付けてくださいね。
本記事では、米国在住の方が気を付けたい副業系オンライン詐欺を3つ解説しました。
詐欺は今回ご紹介したものだけではありませんが、手法はどうであれ、詐欺師の目的や手口の巧妙さは忘れないようにしましょう。
ぜひ本記事を参考にし、副業を探している方は気を付けてくださいね。